注意......。
・発酵と腐敗は紙一重です。
自作、及び、当記事を参考とする場合は、自己責任でお願いします。
・当記事の執筆者は、一般人です。専門家ではありません。
発酵食品は体に良い、というのは広く周知されています。
しかしながら、それが何による発酵なのか?その特徴は?と聞かれると、分からない人が多いと思います。
良く耳にするものは、乳酸菌や麹菌、納豆菌、酵母でしょう。
逆に馴染みの少ないものであれば、テンペ菌や酵素、カビでしょうか。
これらの情報は、ネットで調べればすぐに出てくるので、この記事では説明しません。
因みに、大豆をテンペ菌で発酵させた、テンペ(インドネシア発祥)は、私の地元の八百屋『ヤマキ』で購入できます。
今回は、納豆とキムチのお話です。
納豆菌と植物性乳酸菌
納豆を造る為に必要な納豆菌と、キムチを造る為に必要な植物性乳酸菌の、ザックリ解説です。
納豆菌
納豆菌は菌類の中でも、最強の部類に入る強さです。
繁殖力、独占力、生命力がとてつもなく強く、宇宙からやってきたという話もあるほど......。
その強さは、麹菌(味噌や醤油、日本酒を造るのに使われる)を容易く喰らい尽くします。
日本酒を造る酒造が、納豆を食べてはいけないというのは、この為です(一粒の納豆を酒造に入れれば、一晩で麹菌が全滅するとかしないとか)。
因みに現代の納豆菌の殆どは、食品加工用の培養されている納豆菌の為、天然の納豆菌よりも弱いと言われています。
植物性乳酸菌
乳酸菌には、動物性と植物性の2種類があります。
主な特徴は......。
動物性乳酸菌 | 植物性乳酸菌 | |
主な食品。 | ヨーグルト キムチ 乳酸菌飲料 | キムチ メンマ ぬか漬け |
強さ。 | 胃酸に耐えきれない種類が多い。 熱に弱い(60°程で死滅)。 | 胃酸に耐える。 熱に強い。 |
他の菌との関係。 | 共存できない。 死滅後、他の菌の餌となる。 | 生存競争を行う。 むしろ喰らう側。 |
例えるなら。 | おぼっちゃま。 | 野生児。 |
これだけ見ると、圧倒的に植物性乳酸菌が強いですね。
一応書きますが、動物性乳酸菌が良くないという訳ではありません。
胃酸で死んでも、腸内で他の菌の栄養となるので、是非、食べていただいて。
植物性乳酸菌を使った主な食品ですが、スーパーで売っているキムチやメンマは、発酵されていない『和風』や『なんちゃって』が多いです。
発酵する事で、酸味が増したり、味が変わるので、ただ調味料に漬けてだけというのが多いです。
発酵云々ではなく純粋に、乳酸発酵した本来の『メンマ』を食べてみたいというのが、私の密かな望みだったりします。
納豆菌と植物性乳酸菌は、同等の強さ。
キムチに使われる植物性乳酸菌は、宇宙から来たとまで言われる最強の納豆菌と、同等の強さを誇ります。
ここで重要なのは、以下でも以上でもなく、同等という事です。
納豆菌と植物性乳酸菌では、植物性乳酸菌が納豆菌を喰らいます。
納豆菌を喰らう事で、植物性乳酸菌が、どんどん増えていきます。
という事は、納豆菌と麹菌の関係性のように、納豆菌が喰らい尽くされるのかというと、そんなことは無く。
植物性乳酸菌が納豆菌を喰らわるよりも、それを上回る速度で、納豆菌が繁殖します。
互いの生存をかけて、喰らう増えるを続け、互いが倍々に増えるという、熱い展開が繰り広げられます。
中二病が好きなやつ。
納豆キムチ
私はキムチを買うと、納豆キムチを作ります。
納豆はどのメーカーでも良いですが、キムチは乳酸発酵されたものを選んでください。
自作する際は、自己責任でお願いします。
また好みでアレンジしてください。
材料。
・キムチ 1Kg。
・納豆 1パック。
・糖分 適量。
1,納豆を包丁で刻む(ひきわりにして、発酵を促す)。
2,キムチに糖分(砂糖やはちみつ)と納豆を入れて混ぜる(糖分は発行を促す為)。
3,常温で保存(発酵を促す為。季節や気温によって、8時間~16時間程)。
北海道や東北では、納豆に砂糖を入れる文化が在ったり無かったりします。
そちらは甘いのが好きなので入れているのですが、実は発酵食品と相性が良いのです。
糖分は発酵を促進します。
糖分が分解されて、甘みが徐々に薄くなってゆきます。
気にすることはない
体に良いとか悪いとか気にせず、自分の好きな物を食べるのが一番だと思います。
元々発酵食品は、保存や旨味を引き出す為に生み出された技術であり、健康に良いというは現在の価値観です。
食事を楽しむのが一番なので、自身を縛り付けすぎないように。