エッセー 備忘録

『うっせぇわ』のAメロが『ギザギザハートの子守唄』のオマージュなら、若者への風刺。

2021年2月14日

この曲は若者への風刺である。
そして休んでくれというメッセージでもある。

この記事に書いてある事は、私の妄想と独断と偏見です。
たられば、こじつけ、ご都合、自己満足です。
そもそも考察とは、合ってるとか間違ってるとか......それは無粋です。あらゆる事象に対して、自身の価値観を重ねる行為であり、正解が無いからだ。
著作権の関係から、歌詞は一部のみ引用です。

結論をザックリまとめると

  • 『うっせぇわ』の1番Aメロは『ギザギザハートの子守唄』のオマージュ。
  • 思った事を言えない、若者への皮肉。
  • 若者が社会に疲れた歌。
  • 言いたい事が言えず、ため込んだものを他人へぶつける。
  • SNSの怖さを歌っている。
  • ギザギザに傷ついた心の歌。
    そのギザギザは他人を傷つける。

歌詞の解釈

syudouさんの作詞した『うっせぇわ』の1番Aメロの最初の歌詞と、チェッカーズの『ギザギザハートの子守唄』の最初の歌詞は、真逆の事が書かれています。

ちっちゃな頃から優等生
ちっちゃな頃から悪ガキで

しかしこれは、真逆の事を歌っているのだろうか?

チェッカーズの『ギザギザハートの子守唄』が世に出たのは、1983年である。
当時の若者たちの反骨精神を、ストレートに表した曲に思います。
当時のいわゆる“不良”と呼ばれる人達は、とてもシンプルで"私は不良である”というスタイルで“反抗”を表に出していた。

対して現在はどうでしょうか?
周りに対しての態度がいわゆる“良い子”であっても、内心は不平不満ストレス鬱憤を抱えています。
しかしそれを見えない所で殴りつけ、見た目ではわかりません。

『ギザギザハートの子守唄』をオマージュする事で、過去と現代の違いを表しています。

1番のAメロにはもう一つ、共通のワードがあります。

ナイフのような思考回路
ナイフみたいにとがっては

これも今と過去の違いを表しているなら、ナイフは抗う事の比喩であろう。

ナイフのようにとがり、周りに示す事で反抗していたのに対し、内に秘めておりながら抗う事すら考えなかったという、対比。

動画の解釈

どういった流れで作品が作られたのか私は分からないが、動画は曲の世界に合わせるので、動画作成のWOOMAさんはsyudouさんと話を進めたはずです。
であれば動画も、若者への風刺が含まれていると思いながら、見ていました。

2番のAメロの歌詞が中々にエグくなっている(一部抜粋)。

殴ったりするのはノーサンキュー
言葉の銃口をその頭に突きつけて

(表面上は)模範人間だから殴ったら問題になる。
(だからSNSで)見えない所から口撃する。

動画では自分と同じ若者(嫌な上司ではなく、ロボットなようになった若者)を、撃ち抜いています。

その後の歌詞は暴力的に、『止まれやしない』『成れの果て』『変貌する精神』となっています。

1番の動画の背景は、攻撃的な歌詞の時は""が基調だったのに対し、2番は全体的に""が基調です。
は"平穏""安静"を表す色であり、心を静める効果があるとされています(攻撃的な印象を与え、と対比されます)。
2番のは、心は休息を求めている暗示、と解釈しました(同じ若者を撃った時の顔は、笑いながらも泣いています)。

この時なら、ストレスや鬱憤を解消する事で、まだ戻る事もできたかもしれません。

2番が終わった後、全体的に“”が基調となります。
動画の“その人”は、既に“何か”に飲みこまれてしまったようにも見えます。周りの声が聞こえなくなり、自分を無理やり肯定しているようにも見えます。
そして、知らない誰かへの口撃で鬱憤を晴らす(最後のサビの、ライフルを構えている描写)。
最後のサビの終わりは、床に多くの人が転がる描写、曲の最後は自分も撃たれる描写

私はこれらが、現代の闇を、風刺しているように見えました。

『ギザギザハートの子守唄』は4回のサビがありますが、一貫して同じ歌詞です。

それは不良と言われた若者が、本当に自分だけが悪いのか?
あなたたちのせいではないか?
大人や社会に訴えながらも、最後はギザギザに傷ついた心を休める(所謂、丸くなる)。
子守唄で自分も大人になっていく、と私は解釈しています。

もし『うっせぇわ』がオマージュなら、やはりこの歌も傷ついた若者の心を歌っており、しかし違うのは、ギザギザの心が他人をも傷つける。そして最後は自分が壊れる

表面上は見えないから、誰も気づく事ができなった。誰かが気付けば、違う道になったかもしれない。

<広告です。>

もしもあなたの“その人”が。

あなたの中の“その人”は笑っていますか? 泣いていますか?
例え笑っていたとしても、それは本当のあなたですか?

もしもあなたが既にギザギザなら、信頼できる誰かに打ち明けるだけでも、楽になるかもしれません。
人は強いからこそ、弱いのです。
溜め込む事ができるから、あふれるのです。
我慢ができるから、笑ってしまうのです。

もしくはそれを、知らない誰かに撃ちつけるのではなく、知らない誰かに打ち明けてみてはどうだろうか?

何なら私でも良い。
変な人かもしれないが……そうだ……うん、それが良い。

https://twitter.com/TAKUMI24693358?s=09

素晴らしい作品をありがとう。

私の拡大解釈に過ぎないが、これらを風刺しているなら、創造を引き立たせる、syudouさんの作詞には感服します。
また、WOOMAさんの動画や、Adoさんの歌唱力があって、一つの作品となっています。

何かとネットでは、賛否両論ありますが、私は賛否両論あるものが、真の素晴らしい作品と考えます。
また、その中での特に過激ものは、それこそこの曲の通りであると考えます。

何はともあれ、決して一人のものではなく、この作品が成り立ちました。
この作品に関わった全ての人に、感謝します。

沖縄の鳥
『空も飛べるはず』の意味と歌詞を考察したら“腐敗した現代社会への若者の反抗”になった話

この記事は妄想、狂言が含まれている可能性があります。鵜呑みにしないでください。変わった考え方する変な人がいる、と思いながら見る事をお勧めします。 私が高校1年生だった頃の ...

続きを見る

-エッセー, 備忘録
-

© 2024 雑多な私の備忘録日記 Powered by AFFINGER5